トピックス 2007.3
東芝家電の「偽装請負」を告発!
「1枚のビラが勇気をくれた」
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【関連情報… 偽装請負是正! 派遣への転換認めず!!
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工場門前で受け取った1枚のビラがきっかけでした。 東芝の孫会社、東芝家電 (大阪府茨木市) で働く請負労働者が、偽装請負で働かされていたことを知り、直接雇用を求めて立ち上がったのです。

冷蔵庫を生産している東芝家電
=大阪府茨木市大田東芝町 |
東芝家電の工場は、茨木市太田東芝町にあります。 東芝の工場として出発して40数年、町名に東芝がつくほど地域経済に影響をあたえてきました。 厚生労働省大阪労働局から偽装請負として指導された松下プラズマディスプレイから1キロ余りのところにあります。
告発したのは、山本肇さん(37)=仮名=。
「東芝家電で働いて11年になりますが、請負とか派遣とか、何も知りませんでした。 工場門前で受け取ったビラが僕を変えました」
2006年6月、松下電器社員のOBで、電機ユニオン関西の西野健一書記長らが東芝家電の門前で宣伝。
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「非正規労働者の正社員化を」、「偽装請負をなくせ」 と訴え、ビラを配布しました。
このとき、ビラと西野さんの名刺を受け取ったのが山本さんです。 それから5カ月後の11月、工場の生産が減った、という理由で請負会社から解雇通告されました。
「納得できませんでした。 大事に持っていたビラ、名刺の連絡先に電話したんです」
電話をうけた西野さんは、共同して偽装請負を追及してきた大阪労連北摂地域労組の甲斐隆雄副委員長や、松下プラズマの偽装請負を告発した吉岡力さんらと相談にのりました。
契約を改ざん
山本さんは1996年にクリスタル系の請負会社、コラポレート (ことし3月から 「ハイライン」 に社名変更) に雇用され、東芝家電で冷蔵庫の組み立て作業をしてきました。
中国で半完成品として生産された冷蔵庫に扉を組みつけたり、部品を供給する作業です。
2004年10月までは、東芝家電の正社員が指揮・命令し、正社員と複数の請負会社の労働者が混在で働いていました。
受け入れ企業が請負会社の労働者を直接、指揮・命令するのは違法な偽装請負です。 11月からは、コラボとほかの請負会社の労働者は工程が区切られましたが、指揮・命令するのは正社員でした。
これも偽装請負です。
2005年3月になると、正社員がコラボに出向し、請負労働者を指揮・命令しました。 この出向型も昨年10月、大阪労働局が偽装請負として松下プラズマを是正指導していたものです。
偽装請負が社会問題になった2006年8月、東芝家電は山本さんらの雇用契約を2カ月間さかのぼって派遣に切り替えるという改ざんを行いました。
山本さんは、西野さんの話を聞き、実際は派遣なのに、請負と偽って働かせられていることを知りました。 1年以上同一職場で働いていると、労働者派遣法にもとついて、東芝家電に直接雇用の義務が生じることも学びました。
山本さんは目が開けました。
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東芝家電の偽装請負を告
発した山本肇さん=仮名= |
「11年間も偽装請負のもとで働いてきたんですよね。 東芝家電もコラボも、僕らに直接雇用のチャンスが与えられることを何も説明しなかった。 ひどすぎませんか」
時給は11年間、生産の都合で100〜150円の幅で上げ下げされました。 2006年秋は1,050円でした。 2カ月契約をくり返し、今回のように一方的に解雇される…。
山本さんは地域労組に加盟し、昨年12月25日、大阪労働局に東芝家電の偽装請負を告発しました。

山本肇さんが指さすのは生産
している冷蔵庫のパンフレット |
「僕のような請負労働者は、正社員の仕事につけないために仕事を転々としています。 少しでもそういう労働者の応援になったらと思い、勇気を出して告発しました」
地域労組とコラボとの団体交渉で解雇を撤回させ、当面はコラボの社員として働くことになりました。
一方、東芝家電は2月16日、突然、茨木工場を閉鎖し、生産を中国に移管すること、約500人の正社員は愛知県の工場やグループ会社へ配転することを発表しました。
本紙の取材に東芝家電の親会社、東芝コンシューママーケティングは、「偽装請負問題は労働局が調査を継続中だから判断しかねる。 直接雇用については、必要に応じておこなう」
としています。 しかし、茨木工場での生産はことし9月末で終了する意向で、請負労働者には、直接雇用は6月までと話しています。
山本さんが直接雇用されるかどうか、まだ明らかになっていません。
「偽装請負を長年つづけたうえに、賃金の安い外国で生産するために、工場閉鎖とはひどい。 東芝本社に、直接雇用の義務を果たすよう求めていきます」
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出典: 「しんぶん赤旗 日曜版」 2007年3月4日付
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偽装請負是正!
派遣への転換認めず!!
直接雇用へ厚生労働省が通達
派遣労働者を請負労働のように装って働かせる違法な 「偽装請負」 について厚生労働省は3月1日、是正方法として派遣への切り替えを認めず、労働者を 「直接雇用」 するなど受け入れ企業にたいして厳正な指導をおこなうよう、都道府県労働局長に通達を出しました。
同日から製造業で派遣労働者の受け入れ期間が最大で3年まで延長されることに対応した措置です。
派遣法では、製造業で最長3年 (2月までは1年) を超えると、受け入れ企業は派遣労働者に 「直接雇用」 を申し込む義務が生じます。 これを免れるための脱法行為が
「偽装請負」。 しかし、厚労省は 「製造業に派遣が定着していない」 として直接雇用を指導せず、派遣に切り替えることを認めていたため、労働者や日本共産党が直接雇用の指導を求めていました。
厚労省需給調整事業課長名の通達は、「派遣可能期間の制限にすでに抵触している労働者派遣に対しては、特に厳正に指導すること」 として、派遣への切り替えを認めず、直接雇用など偽装請負是正の指導を強化するよう求めています。
厚労省は、この方針転換を昨年8月に決めましたが、文書を出していないため、日本共産党の小池晃参院議員が2月27日、文書などで周知するよう求めていました。
通達ではまた、3月から3年に延長する企業が増えることが予想されるため、原則は1年で、3年に延長するには過半数労働者からの意見聴取などが必要であることをあげて、厳正な指導を求めています。
需給調整事業課は、「3月から3年に延長されるのを機に注意喚起するとともに、問題になっている偽装請負を是正するために出した通達だ。 今後は派遣への切り替えは認められない。
法律に従い、是正を求めていく」 と話しています。
たたかいの成果 市田氏談話
日本共産党の市田忠義労働法制改悪阻止闘争本部長は3月1日、次の談話を発表しました。
厚生労働省の都道府県労働局長にあてた通達は、法に 「すでに抵触している労働者派遣にたいしては、特に厳正に指導」を求めており、偽装請負の是正指導について一歩、踏み込んだものといえる。これまで同省は、偽装請負の是正のさい、派遣への切り替えを容認してきた。
この結果、キヤノンなど大手企業が、偽装請負を逃れる手段にしてきた。 通達はこれを認めないとした点で注目される。 派遣労働者のたたかいと国会での追及の成果だ。
昨年9月の通達とあわせ、この通達も活用し、偽装請負を一掃し、直接雇用と雇用の安定のために引き続き努力していく。
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出典: 「しんぶん 赤旗」 2007年3月2日付 同党のホームページ
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