[職場だより]  2014年06月15日   東芝うつ病裁判1
東芝うつ病裁判を闘うU.Sさん

 発症から13年、東芝は、地裁の判決、国の認定にも従わず 裁判を長期化させ、療養中のU.Sさんを苦しめています。

●月100時間を超える残業
 30才を過ぎたばかりのU.Sさんは、東芝深谷工場で、 液晶開発技術者として働いていました。明るく優秀で、 開発業務のリーダーをこなしていました。
 2000年11月から始まった「液晶ライン立ち上げプロジェ クト」は、無謀なスケジュールと厳しいノルマで、長時間 過密労働が続きました。U.Sさんは深夜まで働き、タイム カードの記録以上に、実働で月100時間を超える残業が続き ました。

タイムカードに記録されている残業時間数
  2000年
     11月 39 時間 50 分
     12月 98 時間 45 分
  2001年
      1月 79 時間 45 分
      2月 79 時間 45 分
      3月 94 時間 50 分
      4月 80 時間 00 分

●職場で同僚2名が自殺
 2001年7月、12月、同じプロジェクトの同僚が2名自殺 するという悲惨で過酷な労働状況でした。
 U.Sさんも体調不良を訴え業務軽減を求めましたが、 上司は業務を軽減するどころか、さらに新製品の開発業務 を課しました。
2001年4月、U.Sさんは体調をくずし、精神科へ通院を 始めました。うつ病の発症です。
2001年9月、治療を続けていたU.Sさんは体調が回復せず、 とうとう休職に追い込まれました。

●使い捨てで、労災申請を拒否
 U.Sさんは、労災と認めてくれるように会社にお願い しましたが、東芝は非道にも拒否したのです。
2004年9月には休職期間満了を理由に、一方的に解雇して しまいました。
2004年11月、U.Sさんがやむなく解雇無効の訴えを起こ すと、東芝は裁判でうその証言や嫌がらせを繰り返しました。

●裁判所の命令、国の認定にも従わない東芝
 2008年4月東京地裁は、U.Sさんの主張を全面的に認め、 U.Sさんが「うつ病に罹患したのは過重業務が原因である」 とし、「解雇は無効である」との判決を言い渡しました。
 2009年5月には、U.Sさんのうつ病発症は労災であると、 国にも認定されました。

 東芝は判決に従わず控訴したため、いまだに裁判が続いて います。

東芝の職場を明るくする会
連絡先  メール akaruku-tsb@kki.ne.jp