[職場だより]  2016年01月01日   <投稿>東芝再生への願い
 今、ラグビー人気で東芝ラグビー部も注目を集めていることと 思います。そして、何よりも東芝の社員犠牲のリストラが大きく 世間の話題になっています。東芝OBとして、東芝に育てられた 歴史の中で、一番に憂慮する事態になっています。青梅事業所の 閉鎖などは、まさに寝耳に水で、そこに働く人々、関連企業の方、 地域の方などのショックの波動が伝わって来ます。
 これらの責任は経営者にあり、大株主の責任でもあります。日 々の生活の糧を得るために働く従業員には責任はありません。ゆ えに、取締経験者、現経営者、金融資本等の大株主は、自らの資 金を東芝再建に提供すべきです。

 現役のとき、机上で使っているPCは全て他社PCでした。レ ンタル料が東芝PCより安いためです。東芝本社からの利益追求 のために、経費削減の一つとして、他社PCを選んだことにより ます。独立採算で3年連続で赤字であると、その事業部や子会社 は経営能力なしとなり、その事業から撤退を迫られるような構造 であれば、少しでも経費を浮かすために東芝PCではなく、より 安い他社のPCを選択するようになります。

 今、東芝再生のためには、全社、関連も含めて何が何でも再生 して行くという決意で、ある意味で保守的に、「社内では自製品 を使う」をスローガンにして、東芝内は身内で守ることが重要と 考えます。そのためには、今回、会社が示すようなリストラで解 雇や転籍を行うようなことを止める必要があります。正社員、契 約社員、派遣社員、パート等の雇用を守り、関連や協力会社等を 守ることが、再生への近道です。そうでないと、心が離れ、東芝 を見捨てることになるでしょう。社会から見放されたら東芝の存 立に関わります。

 経営者は雇用を守るために確固たる態度で、事業の選択と投資 が必要となります。そのためにも、現事業所を閉鎖や売り渡すの ではなく、蓄えた技術、技能を堅持し、そこで働く従業員へ今後 の行くべき姿を率直に話し、理解し合えば、新たな事業へと発展 するでしょう。

 首を切って人件費を切り詰めるのではなく、成果主義による偏 った賃金体系を是正し、事業部間の一時の業績によって査定する 制度を無くして、東芝全体の成果を全体で分け合う賃金シェアー が必要と思います。

 会社の発展を阻害する間違った競争主義、社会に有害な間違っ た利益至上主義を止め、投資家に利益を還元する事のみを企業倫 理とせずに、社会的責任を自覚する企業として再生して欲しいと 願っています。

                東芝OBより
東芝の職場を明るくする会
連絡先  メール akaruku-tsb@kki.ne.jp