<<文芸の部屋>>


<黒いマントを引っ提げて>
 大変だ!大変だ!
 暗い夜がやって来た
 黒いマントを引っ提げて
 暗い闇がやって来た
 大変だ!大変だ!
 寂しい奴がやって来た
 傷ついた心をぶら下げて
 悲しい奴がやって来た
 大変だ!大変だ!
 惨めな奴がやって来た
 満たされない欲望を背負って
 哀れな奴がやって来た

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<ほんの少しでいいのです>
 ほんの少しでいいのです
 ほんの少しわけてください
 暖に使う石炭はいくらでしょうか
 ほんの少しでいいのです
 ほんの少しわけてください
 体を暖めるのに使うのです
 幽霊どもが食べ尽くさない内に
 ほんの少しでいいのです

 幽霊どもは肥太った腹黒い胃袋に
 まだまだ詰め込もうとしている
 貪欲に貪欲に飽きる事なく
 食べ尽くす食べ尽くす
 突然の腹痛に胃は破れ
 坑夫たちはそこに散らばる
 坑夫たちは苦しさにのたうつ
 幽霊どもは綻びた胃を縫い合わせ
 また食べ尽くす食べ尽くす

 ほんの少しでいいのです
 ほんの少しわけてください
 煮炊きに使う石炭はいくらでしょうか
 ほんの少しでいいのです
 ほんの少しわけてください
 生きるために使うのです
 幽霊どもが食べ尽くさない内に
 ほんの少しでいいのです
 石炭はいくらでしょうか
 ほんの少しでいいのです

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<やまない雨>
 行くか行かぬか迷うとき
 冷たい雨が降り続く
 意義を失い欠けたとき
 出来る事は何かと自問する
 自分のために
 あの時も雨だった
 あなたは言った
 “やまない雨”
 わたしの気持ちも知らないで
 去って行ったその日
 出来ることなら取り戻そう
 自分のために
 行くか行かぬか迷うとき
 外は雨が降り続く
 参加しそして続ける
 やりたいことをやればよい
 自分のために
 今日も雨
 あなたの便りが届いた
 幸せに暮らしていると聞いていた
 あなたはもういない
 わたしは一人つぶやく
 “やまない雨”

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<ぽっくりくん>
 ぽっくりくんは、いつも夢見ている。
 よく晴れた日、高台に立って大きな大きな海を見ていると、
 自由にどこへでも行けそうな気がする。
 道を選ぶこともなく、障害物もない海に気ままに体を預け、
 力むこともためらうこともないままに四方八方が自由である。
 ぽっくりくんは、いつも走っている。
 ここに来ると、決まってしばらく立ち止まり海を見ている。
 そして、この高台を通って海に行くのである。
 海からの風は、断崖のユリを揺らしながら、
 火照ったぽっくりくんの体を冷やしにやって来た。
 崖の下は砂浜で波が足元にすぐにやってくる。
 すり寄る波に素足を入れ、その潮が引くとき、心が躍る。
 砂が足をクスグリ誘う様に潮が膝までやってくる。
 ここから先は自由に行けない世界、
 境界線を感じたとき海から出るのである。
 海に住めたらと思う。
 そして、海の中で散歩したらいろいろな生き物と出逢うだろう。
 ふわふわと浮きながら走ったならどんなに楽しいことだろう。

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<家をください>
 家をください
 娘が言う
 この永い年月に
 費やされた疲労、悔しさ、哀れさ、
 この嘆きを聞いてくれ
 今戦いに勝利し、酔いしれる
 しかし、娘が言う
 家をくださいと
 与えることができなかった
 悔しさ、憤りが胸に沁みる
 自分に素直に生きて来たのに
 何で行けないのか?
 この悔しさは忘れては行けない
 これを武器にこれからも
 戦いは続く
 勝利の家をつくるため
 娘は言う
 欲しいものはなんですか?
 それは家ですと
 差別がなければ
 家が買えた
 でも、差別があったこそ
 家の重みが分かる
 狭い仮住まい
 子の成長に伴い
 間取りを変える
 一人0.8畳
 幼い時は楽しいが
 敷居を越えて足が伸びる
 冷たい鉄サッシ窓で
 体が震えるとき
 悲しさ哀れさが甦る
 だからこそ
 家の重みが分かるのだ
 誇り高きに生きても
 家が欲しい
 この望みを断ち切った
 差別待遇
 差別があればこそ
 家の重みが分かる
 忘れてはいけない
 勝利の家をつくるまで

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<青春のラブレター>
 美しき君へ
 僕がこんなにも愛していることを君は知らない
 いつも君の側まで行っている
 そして激しく見つめる僕の思いも君は知らない
 君の中に僕を埋めたい
 君に触れたい
 君と話したい
 君の息を感じると僕は居たたまれない
 君の心の中に入りたい
 そして僕の心を伝えよう
 この燃え上がる愛があることを
 君は気が付いているはずだ
 僕の眼差しを
 こんなにも愛していることを
 美しき君へ
 世界が君と僕を結びつける
 時の流れの中で君を知った
 僕の愛を伝えよう
 愛している
 愛している
 愛している
 何万回、何千万回も言える愛していると
 君を奪いたい激しく
 だれよりも激しく抱きしめる
 この愛の手で僕の体をささげよう
 美しき君へ
 君は今、僕には遠い存在
 君は何処にいる
 僕の愛を確かめず君は何処に
 君は知らない
 でも、愛ある僕の眼差しは気付いていたはず
 君に僕の愛を伝えよう
 きっと、いつか
 こんなにも愛していたことを

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<行進する軌跡>
 りんごが木から離れるとき
 地上に引かれて落ちるように
 水の滴が集まり川となり
 海へと下るように
 世の中の行進を見逃していないか
 月が地球を廻り
 地球が太陽を廻るように
 銀河の腕が廻り
 宇宙が果てしなく広がるように
 世の中の行進を見逃していないか
 宇宙の流れの中の
 ほんの一瞬を生きている
 過去の光は瞬く間に照らし
 未来へと去って行く
 その一瞬の僅かな間
 眩しさを感じても
 光は超然と進むだけ
 何か見逃していないか
 少ない一瞬の間でも
 行進する軌跡を
 見逃さずに軌跡を

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<生きる>
 59回目の正月である、生きている
 手を胸に当て心臓の鼓動が聞こえる
 耳を澄ますと上下する肺が息をする
 止まることなく、よく頑張っている
 59年目に感謝を伝えるありがとう
 後一年すれば定年を迎え退職となる
 でも君達にはまだまだ頑張って貰う
 ランニング山登り読書白黒写真旅行
 パステル画クラシック自転車ナイフ
 現役リバイバルこれからの囲碁俳句
 それに身辺整理、如何に死すべきか
 死ぬまで君達を使うがそのときまで
 頑張ってくれ感謝を込めありがとう
  (定年まで後一年を迎えたとき)

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<元気さんありがとう>
 どんどんどん どんどんどん
 いつになったら起きるのだ!
 どんどんどん どんどんどん
 もう、朝だぞ!
 起きないと、今日の元気をあげないぞ!
 どんどんどん どんどんどん
 さあ、起きろ!
 どんどんどん どんどんどん
 起きないと、今日の元気をあげないぞ!
 今日の元気をあげないぞ!

 元気さんありがとう
 この朝の空気も太陽の光も
 元気さんの贈り物
 やさしい空気に包まれ
 陽の光で暖めてくれる
 元気さんありがとう
 明るく満ち満ちた喜び
 躍動する朝、今日の一日が始まる

 楽しい日々は元気さんのおかげだ
 今日の喜びも元気さんのおかげだ
 飢える事なく着る物もある
 野ら犬のように路頭に迷う事もない
 全て幸せ今生きることが幸せ
 戦いなど忘れよう
 今こうしている事が幸せなのだ
 元気さんいつも居て欲しい
 近くに居て欲しい

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<そうすれば分かってくる>
 貧しさは近い世界からやって来る
 今生きている体の中にやって来る
 振るい除けようとしても無駄だ
 住み着いているものは受け入れよう
 理解し本質を見極めよう
 そうすれば分かってくる
 戦え!と
 貧しさは昨日のものではない
 今日も明日もやって来る
 目を閉じれば忘れるものではない
 今日の生きざまは明日へとつながる
 目を覚し目を開こう
 そうすれば分かってくる
 戦え!と
 貧しさは体に住み着いている
 戦うために棲ごんでいる
 いくら傷つけても流れる血は赤い
 ハンカチーフが赤く染まった時
 貧しさを思いだそう
 そうすれば分かってくる
 戦え!と

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 <君は目覚めたか>
 君は目覚めたか
 革命だ革命だ
 貧しき者の革命だ
 立ち上がろう
 血を燃やせ
 団結せよ
 革命だ革命だ
 賢者の革命だ
 目覚めた者は
 戻らない
 前進するのみ
 戦いに勝利するまで
 勝利の旗は我らにある
 社会の発展は
 我らの手にある
 自信を持って進もう

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 <愛する心>
 嗚呼、この胸の高鳴り、胸の鼓動は、
 君を見つめると、胸の底から湧き上がる
 この胸のときめきを、君に伝えたい
 君の瞳は矢のごとく僕の心の中に突き刺す
 堪らなく、堪らなく、心の中に
 嗚呼、この胸のときめき、胸の震えは、
 君を見つめると、胸の底から湧き上がる
 この胸の高鳴りを、君に伝えたい
 君の横顔は光のごとく眩しく輝く
 堪らなく、堪らなく、心に染み入る
 愛する君へ、
 この胸のときめきを、君の胸に伝える
 君の唇の振るえを感じるとき
 僕の愛を伝えよう、愛していると
 僕が愛するように、あなたも愛して欲しい
 堪らなく、堪らなく
 堪らなく、愛して欲しい

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 北海道富良野のラベンダー畑での印象。
ほぼ、刈り取りが終わったラベンダー畑には観光用に残されたラベンダーがあるのみ。

 <きみは仲間>
 きみは一人でいる時よりも
 大勢といる時のほうがいい
 一人でいる時
 大勢を捨てた時
 きみは輝きを増すかも知れない
 でもそれは束の間
 輝きが薄れ疲れた時
 戻ってくるがよい
 きみを取り囲み
 大勢の光できみを輝かすだろう
 きみは摘み採られきれいに飾られでも
 気まぐれどもは一瞬の喜びのために
 きみをもぎ取ったことに気づくだろう
 悲しく希望を失った時
 思いだして欲しい
 きみは仲間だみんなの仲間だ
 きみが一人になっても
 大地に咲く仲間を思い出して
 戻ってくるがよい
 きみを取り囲み
 仲間の愛できみを包むだろう

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 <一つになろう>
 みんなみんな
 一緒になろう!
 みんなみんな
 一緒になろう!
 みんなが一緒になれば
 希望の星を作ることができる
 みんなみんな
 集まろう!
 みんなみんな
 集まろう!
 みんなが集まれば
 平和な世界を作ることができる
 みんなみんな
 手をつなごう!
 みんなみんな
 手をつなごう!
 みんなが手をつなげば
 幸せな世の中を作ることができる
 こころはひとつ
 こころはひとつ
 苦しさから解放しよう!
 悪政を打ち破ろう!
 その時は、間近に迫っている
 ひとりひとりの力
 みんなの力
 苦しさから解放しよう!
 悪政を打ち破ろう!

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 <貧すれば強くなる>
 ほんの少し
 ちっぽけな豊かさで
 いいのです
 贅沢な望みですか
 安心して食べて寝て
 当たり前の生活でいいのです
 ほんの少し
 悲しまないほどの余裕で
 いいのです
 図々しいですか
 安心して食べて寝て
 普通の生活でいいのです

 ほんの少しの豊かさがなくなり
 ほんの少しの余裕もなくなる
 でも、貧すれば強くなる
 追い詰められ、
 苦しくなったとき
 貧すれば貧するほど
 人としての尊厳を呼び起こし
 戦いが生まれる
 辛さに耐え、望を忘れず
 戦うとき、希望が生まれる

 貧すれば強くなることを
 追い詰めた敵を見定め
 思い知らせよう
 貧すれば貧するほど
 理解し、方向を定めたとき
 希望が生まれ戦いが生まれる
 敵に打ち勝ち、勝利するまで
 希望を持ち、
 余裕を持って戦おう
 豊かな豊かな希望を持って
 勝利するまで

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 <幸せ探し>
 テーブルの前の
 コーヒーが香り
 ガラス窓を透して
 あなたの髪を
 夕陽が染める
 あなたがいる
 あなたと話す
 あなたの声を
 聞きながら
 あなたの瞳に
 酔いしれる
 あなたの可憐な瞳
 あなたの綺麗な唇
 あなたの息を感じ
 あなたの虜になる
 あなたがいる幸せ
 いつまでも
 どこまでも
 時が過ぎるまで
 一緒にいたい

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