[職場だより] 2021年05月04日 社長として期待されるレベル無く、社員の心離れる
        −東芝、社長交代の深層F−

◆「2015年4月に粉飾決算が発覚し、2016年12月にはウェスチングハウス社の7,000億円の巨額損失も明らかになった。 東芝は経営危機になり、倒産の一歩手前といわれた。会社再建のためとメモリ事業も、家電事業も、医療機器事業も売り払い、 毎年社員の首切り・リストラが行われた。給料もカットされた。 それでも私は、会社が生き残るために仕方ないことだと、 黙って耐えてきました。」
 社員は、東芝で働くことを誇りに思い、東芝が厳しい経営にある中で、東芝の再生と成長を願って、歯を食いしばって 頑張ってきました。

◆また周りの人たちも、東芝は昔からある歴史ある会社、家の中の大型テレビや冷蔵庫など身近にある電化製品を通じて、 親しみを感じる会社、世界に名前が知られた、とても大きな会社というイメージを持っていました。

◆東芝は1875年(明治8年)に創業し、145年の長きに渡り電機メーカーとして活動し、日本を代表する企業になりました。 東芝の再生は、社員だけでなく、庶民の思いであり、日本社会の要請でした。

◆この委託に応えるために新たなリーダーには、次のような経営が求められていました。

@東芝を国民的企業として再生し、成長させ後世に残るようにすることです。
人減らし(人件費削減)や、売上高利益率(ROS)が低い事業の切り捨ては、目先の利益を上げるのに使われる、 経営コンサルタント(会社)の常とう手段です。このような経営では、会社はジリ損になって長続きしません。

A短期的利益を要求する“モノ言う株主・投資ファンド”に、東芝の再生・成長の展望をていねいに説明し、 理解と支援をいただくために、話し合いをする度量です。
それを避けていると対立の溝が深まるばかりです。

B製造業の「現場、現物、現実」で行動する作法です。
会長・社長という権力(人事権や予算権など)で、トップダウン方式での経営は、各事業部門の幹部社員と ベクトルが合わず、事業が停滞します。

◆車谷会長・社長の経営方針や行動は、これらの期待に応えられていませんでした。
事業部門の幹部社員と不協和音が生じたり、東芝を再建したという名声を得るためのような立ち振る舞いが目立ったり、 会長・社長の役員報酬を 1億9,300万円の高額に引き上げたりと、リーダーとしての資質、能力が問われ、 しだいに社員の心が離れて行きました。社長退任は自然の流れでした。

《完》

東芝の職場を明るくする会
連絡先 メール akaruku-tsb@kki.ne.jp