[職場だより]  2018年04月23日 働く意欲や創造力が発揮できる会社組織に
               −東芝の再生を願う職場の声−
 東芝デジタルソリューションズ (TDSL)が53才以上の従業員を対象にリストラを行ったことに対して、 TDSLの職場だけでなく、小向事業所や東芝本社など、他の職場の従業員からも、相談や意見が寄せられていました。
●TDSLの従業員からの相談で多かったのは「私は(私の仕事は)、課(部)内で重要視されていないので、リストラされても仕方ないですか。」、 「私は仕事ができないと課長(部長)に見られているので、リストラ対象にされたんですか。」という内容でした。
●東芝の他の職場の従業員からの意見は「53才以上をリストラするとは、使い捨てだね。姥捨てと同じだ。」、 「会社も、また労働組合も53才以上のリストラはやむ無しとしたことは、中高年になると会社の一方的な都合で、いつでもリストラされてしまう。 次は我が身だね。」という内容でした。
●しかし、30代の従業員から気になる次のような意見も寄せられていたので、紹介します。 「50代の人(従業員)は、仕事もできない人もいるし、給料も高いから、辞めてもらってもよいのでは。」
●東芝の職場を明るくする会では、寄せられた相談や意見を基に、他の職場の従業員などから広く意見を聞き、取材を行いました。 そして2つの問題点を提起します。
@成果主義賃金の弊害
 「成果を上げれば賃金が上がる」という説明で、成果主義賃金が導入されてから18年以上たちました。労働者は競争させられ、 その結果、成果が上がる仕事、目立つ仕事だけをするようになりました。  データ整理、計測機器管理、お客さまからのクレーム対応 など、職場になくてはならない仕事は、地味なこともあり低い評価になり、 立場の弱い労働者や、人のよい労働者に回されました。
 地味な仕事をしている労働者は、仕事ができないと根拠のないレッテルが張られ、その雰囲気が醸成されて行きました。  そしてリストラの対象にされました。  成果主義賃金の導入結果は、賃金は上がらず、メンタル障害(うつ病など)が増えて、職場が荒廃しました。
A株主第一主義という目先の利益を追う経営の弊害
 成果主義賃金の導入と同時に始まったのが、目先の利益を追う経営でした。  いま儲かる事業だけに目を向け、儲からない事業はどんどん切り捨て、労働者もリストラしました。  結果は、東芝は先細りの状況になってしまいました。  部課長は、目先の利益を上げることに追われ、ノルマ達成のため、すぐに成果を出してくれる部下を手元に置き、 すぐに成果が出せない部下には冷ややかなり、リストラの対象にしました。
●東芝の歴史や東芝マンは、職場の同僚や先輩と学び合い、技術の交流・向上を図ったり、また上司と率直な意見交換をして、 仕事を進め、 働く意欲や創造力を発揮して、仕事に打ち込んできました。  それは優れた技術、高い製造品質作りにつながり、東芝の発展を支えてきました。  また、そういう職場、会社をつくるのが、東芝マンの願いでした。
 成果主義賃金制度の導入や、目先の利益を追う経営によって、東芝は困難な経営状態におちいっています。  人をたいせつにする経営に戻し、東芝の再生、発展を図りましょう。
東芝の職場を明るくする会
連絡先  メール akaruku-tsb@kki.ne.jp